もう定年はとっくにむかえていたんですけどね。
引き続き雇っていただいて今まで片道1時間ちょっとかけて通っていました。74歳の今日まで。
そろそろ体も言うことを聞かなくなったのかな?
「今月いっぱいで辞める」と聞いたときは、ホッとしたし、なんだか寂しい気持ちにもなりました。
60歳を過ぎたころに、自宅の塀をぶち抜くという事故を起こし、私たちはかなり心配になりました。
幸い塀の外側には人がいなくて大事には至りませんでしたが
それは、<<歳とったなぁ・・・>>と実感する出来事でした。
私が小学生のころから父は、勤めていた会社の新事業のほうへ転属になり、営業をすることになりました。休みもほとんどなく休みがあっても平日休みなので遊びに行くこともだんだんなくなっていきました。
寂しいといった感情はあまりなかったけど、当時は顔を合わすこともあまりなかったな。
仕事から帰ってくるときに、ケーキやマクドナルドのハンバーガーなんかをよく買ってきてくれてたけど、いつも食べるのは次の日で、冷め切ったハンバーガーとポテトは正直おいしくなかった。シェークを買ってきてくれたこともあるけど、私たちは決まって寝たあとで、母が冷凍庫へ入れちゃうので次の日はカチンコチン。
私は未だにその思い出があり、シェークは食べれない・・・
しかし、いつも不在の父は、怒ると見境なく叩いたり、首を絞められたこともあったので(笑)怖い存在でした。
<威厳のある父> とはちょっと違うけど私たちのために、苦手だったであろう営業職で頑張って働いてくれました。
今では、すっかり人間も丸くなり、私たちを甘やかしてくれています(爆)
そして、枕元にはいつも営業のハウツー本や資格取得のための参考書やテキストが置いてあったりして、いつも努力している姿が思い浮かぶ。
ちょうど私は今日、父の仕事場近くでヨガを教えていて、終わる時間も同じくらいだったので近くの花屋さんで花束を用意していました。
父が仕事を終え、ドアから出てきたときに「お疲れ様でした」と言うために待っていましたが、出てきた父は
父「何かご用でしたか?」
私「???」
完全に私だと気づいていやしない!!
確かに髪をバッサリ切ってしまってから会っていなかったのかもしれないけど、町で会って声をかけてもきっと
<<娘によく似た子だな>>って思いながら最後まで私が言わなければ気づかないかもしれない予感(汗)
「私だよ!」
「なんだ!マミか!!」
<<そうだよ!あんたの2女だよ!!>>
一緒に出てきた事務員さんも苦笑。
何はともあれ、花束を渡して 記念に仕事場の玄関の前で写真を撮っておきました。
「なんか照れるな~」なんて言いながら、いい感じの夕日色の記念写真。
事務員さんが別れ際、父に最後のあいさつを涙ながらにしてくれて、私も嬉しかった。
今まで父の仕事をサポートしてくれて本当に感謝します。
父は泣いたところを私たちには絶対に見せない人です。
きっとウルウルきてるんだろうな~と思ったので
「それじゃあ、先に帰ってるね」といい残しその場を去りました。
今まで本当にお疲れ様でした 父。
これからしばらくは体を休めることに専念して、そしてやりたいことをやって人生楽しんでね。
出来の悪い娘でごめんね。
これからは、親孝行しますから。
☆ありがとう☆
2012年10月31日 2女 まゆみ